ホスピタリティの話
だから違うんだってば・・・
家族の誕生日が近いから、ポロシャツにオリジナルの柄を刺繍してあげようと思いついた。ところが、1着から作ってくれる所がなかなか無い。
そんな折、ネットで検索した、ポロシャツやTシャツを刺繍して作ってくれる、ある大きな会社との話。
1着からできそうだったので、見積もりを依頼。その際、ポロシャツのサイズや素材、他に提案できることがあれば教えてほしい旨を表記した。
すぐ、見積もり担当の人から返信のメールが。
「著作権(何がそうかとは記していない)に触れるものの制作はできません。ご期待に添えることができなくて申し訳ありません。また宜しくお願いします」と突き放すような返事。
しかも、担当者の名前無し、いつも送っているメールをコピペしたような体裁。
私は、見積もりをお願いしているわけで、
不備な部分があるのなら、見積もりを出して、一緒にその旨を記載すればいいだけのこと。
「どうすればできるのか」「どうしたらいいのか」を全く考えていない返答に、しばしあきれてしまいました。
企業は、新規顧客を取り込むのに苦労しているはず。見積もりの依頼は、企業に興味を持ってくれていて、お得意さんにになってくれるかもしれない客のはず。
「たった一人の顧客も満足させられなくて、大勢の人を満足させられるわけがない」
私はそう思うのですよ。
ちなみに、著作権云々は、柄のほんの一部に、小さくスポーツ用品のマークが入っていただけ。本人がそのメーカーをよく身につけているので。
作るときは外せばいいだけのこと。
これはある航空会社の話。
今から7年ほど前、遠い地で暮らしている義父が危篤との知らせが入り、急遽、帰省しなくてはならなくなった。
ところがちょうどゴールデンウィークのまっただ中、飛行機が取れない。
何度も航空会社に電話をかけて、キャンセルがないかを確かめていたところ、何回目かで先方のオペレーターが「どうされたのですか?」と尋ねてきた。(おそらく、何度もこの方が対応してくださっていたのだと思う)
理由を話すと、「分かりました。急がなければなりませんね、キャンセルが出たらこちらから連絡いたしますので、電話をお切りになってお待ちください」と言ってくれ、それからほどなく連絡がきて、無事に飛行機に乗り、義父の最後を見届けることができた。
このときのオペレーターさんには、本当に感謝です。
以降、飛行機に乗るときは、ずっとこの航空会社を利用してるのは言うまでもない。
マニュアルにはない「おもてなし」の心は、人間にしかできないことだと思う。日本人はそれが得意なはずでは?
企業やそこで働く人たちは、常に忘れないでほしい。
私たちは器械ではないのですから。